今週の全調練習第17回 パン! ドンジョン

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    パン[PAN]はギリシャ神話の半獣の牧神のことです。パンは妖精のシリンクスに恋をして一方的に追いかけます。何度も彼女にアタックしては、毎度するりと逃げられてしまいます。
    ある時、執拗に追い回わされ逃げ場を失って、川のほとりで捕まりそうになったシリンクスは寸でのところで葦に姿を変え消えてしまいます。パンは驚きと悲しみを整理できないままその葦で笛を作り、生涯、奏で続けたといわれます。

    ギリシャ神話を題材にしている楽曲は数多くあります。ドビュッシーの「シリンクス」はもちろんのこと、「牧神の午後への前奏曲」、ジョリベの「リノスの歌」、ムーケの「パンの笛」、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」等、名曲揃いです。

    さてこのドンジョンの「パン!」はどんな曲でしょうか?

    資料があまりないので核心的な解釈は示せないのですが、ちょっと視点を変えて題名の「!」に注目してみたいとおもいます。

    パンは自慢の笛で誰よりも芸術的に音楽を奏でることができると豪語していました。その話は音楽を得意とする神アポロンの耳へ届くこととなります。アポロンは竪琴の名手として聞き捨てなら無いもので、どっちが本当に芸術的なのか証人を立てて勝負することになりました。

    両者は次々に自分の音楽を奏ではじめます。

    パンは無心で笛に息を吹き込み、アポロンは竪琴をつま弾きます。

    いくつものメロディーが交錯試合い熱狂的な競演となりました。

    結局、勝敗はアポロンに軍配が上がることとなりますが。

    この「パン!」は、その時の意気込みを表すのではないかと推測しています。

    フルート独特のテクニカルな音使いに揺れるテンポなど、この勝負の様子がうかがわれるようです。


    話は長くなりましたが、今週の全調練習はこの「パン!」より、

    おそらくはパンが一瞬シリンクスを思って奏でたであろうフレーズ(想像)を練習したいとおもいます。



    切ない思いを奏でられたらよいとおもいます。



    フルート2重奏版



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    想像力は歌になる
    上達のための非常識なアイディアが盛り沢山


    齋藤寛フルート研究所

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